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お寺は、仕出し弁当業者にとって見落とされがちな営業先のひとつです。「宗教的な場所だから敷居が高い」「精進料理を作れないと無理では」という思い込みから、近寄らない業者が多い。その分、競合がほとんどいないというのが実情です。

法要後の会食「お斎(おとき)」は、斎場やお寺で開催する場合1人あたり3,000〜8,000円が相場とされています(出典:くるめし弁当「法事や法要で失敗しない弁当特集」)。この単価帯を年中発生する年忌法要で継続的に受注できれば、安定した売上の柱になります。

お寺が仕出し弁当を必要とする年間5つの場面

お寺の弁当需要は特定の季節だけではありません。年間を通じて複数の場面で弁当が必要になります。

お寺の年間行事と仕出し弁当が必要になるタイミング 時期 行事・法要 弁当需要 単価帯目安 1〜3月 初七日・四十九日忌・ 年忌法要(命日月) お斎(法要後の会食) 3,000〜8,000円 3・9月 春彼岸・秋彼岸 (檀家行事・法要) 参列者向け弁当・精進料理 2,000〜5,000円 7〜8月 お盆・施餓鬼法要 (檀家・地域全体) 大量弁当・ケータリング (50〜数百食規模) 1,500〜3,000円 11〜12月 報恩講・成道会 (宗派によって時期が異なる) 参拝者・僧侶向け弁当 2,000〜5,000円 通年 一周忌・三回忌・七回忌 (繰り返し発生する年忌) お斎(同施主から複数回) 3,000〜8,000円

特に重要なのが年忌法要の繰り返し構造です。一周忌・三回忌・七回忌と、同じ施主が数年にわたって法要を行います。初回の四十九日で良い印象を与えられれば、その後の年忌も同じ業者に頼まれやすくなります。お盆・施餓鬼は檀家全体が対象になるため、一度に50〜数百食の大量受注になることもあります。

お寺・施主・葬儀社の3者関係を理解すると受注ルートが見える

「お寺に営業する」というとき、実際の受注構造は少し複雑です。弁当を発注するのはお寺(住職)ではなく、法要を主催する施主(遺族)であることが多い。しかし施主は「どこに頼めばいいか分からない」という状態が多く、住職や葬儀社に「弁当はどこで頼めばいいですか」と聞くケースが多くあります。

🏯 お寺(住職) 法要の「場」を提供する 👤 施主(遺族) 弁当を自分で手配する 🏢 葬儀社 弁当業者を施主に紹介 🍱 仕出し弁当業者 住職が紹介する 業者を推薦する 発注する 発注する 紹介ルート(営業で開拓) 受注ルート(売上に直結)

つまりお寺への営業の目的は「住職に弁当を売る」ことではなく、「住職に紹介してもらえる業者として認知される」ことです。住職が施主に「弁当はあちらの業者が丁寧ですよ」と一言紹介してくれるようになれば、広告コストゼロで継続的な受注ルートが生まれます。葬儀社も同様で、施主への食事手配を任せられる業者を常に探しています。

お寺・葬儀社への初回アプローチの具体的な手順

近隣のお寺を10〜20件リストアップし、直接訪問するのが最も確実な方法です。「法要の際のお弁当のご提案で参りました」という一言で用件が伝わります。住職が不在の場合は名刺とメニュー案内を置いてくるだけでも記憶に残ります。

持参する資料には①対応できる人数の範囲、②単価帯の目安、③禁忌食材への配慮(後述)、④アレルギー対応の可否、⑤HACCP対応などの衛生管理実績を一枚にまとめます。住職は食事の専門家ではないため「任せられそうか」が判断軸になります。難しい料理名より「落ち着いた和食弁当・高齢者にも食べやすい内容」といった言葉のほうが響きます。

葬儀社への挨拶も並行して行います。「法要弁当の紹介業者として登録いただけますか」と申し出ると、担当者が引き出しに入れておいてくれるケースがあります。紹介料(受注額の5〜10%程度)を設定することで、葬儀社側にも紹介するメリットが生まれます。

法要弁当で「知っている業者」と思わせる禁忌食材の知識

法要弁当で最も信頼を失いやすいのは、「この場にふさわしくない食材」を入れてしまうことです。住職や施主は宗教的な配慮に敏感なため、禁忌食材を知っているかどうかが業者の評価に直結します。

❌ 法要弁当で避けるべき食材・料理 ✅ 法要弁当に適した食材・料理 ・鯛・伊勢海老(祝い事のイメージがある) ・お赤飯(おめでたい場に使う食材) ・昆布・結びこんにゃく(つながりの象徴) ・派手な彩りの料理(赤・金系の盛り付け) ・生もの(衛生面・宗教的配慮) ・揚げ物中心(高齢者が多い場には不向き) ※四十九日前は肉・魚を避ける場合もある  (地域・宗派・施主の意向を先に確認) ・煮物・炊き合わせ(落ち着いた和食) ・茶碗蒸し(高齢者にも食べやすい) ・白身魚の塩焼き・煮付け ・豆腐・湯葉・季節の野菜の和え物 ・白米・お吸い物(シンプルで安心感) ・季節の果物(デザートとして自然) ※現代は肉・魚も出すケースが増えているが  「対応できます」と伝えることが信頼につながる

現代では四十九日後は肉・魚を出すケースが増えており、施主の意向次第でメニューの自由度は広がっています(出典:セブンミール「法事法要の食事には仕出し弁当がおすすめ」)。ただし「地域・宗派・施主の意向を事前に確認します」という姿勢を示すだけで、「この業者は分かっている」という信頼につながります。最初の打ち合わせで一言確認する習慣を持つことが、他業者との差別化になります。

高単価を維持できる理由と価格帯の設計

法要弁当は通常の会議弁当より単価が高くなりやすい業態です。その理由は主に3つあります。

第一に、施主は「大切な場にふさわしい弁当」を求めており、価格より品質を優先する傾向があります。第二に、容器・包装のグレードが評価に直結するため、漆器調容器や懐紙など「それらしさ」のある演出が値段を正当化します。第三に、比較検討しにくい場面であることです。施主は急に複数業者を比較する余裕がなく、住職や葬儀社から紹介された業者を信頼して任せることが多い。

提案価格は法要の規模と施主の予算感によって幅を持たせます。シンプルな年忌法要の少人数向けは3,000〜4,000円帯、お盆・施餓鬼など大規模なものは1,500〜2,500円帯で数量勝負、大切な一周忌・三回忌には5,000円以上の高単価プランも用意しておくと、施主が選びやすくなります。

一度信頼されると続く。継続受注フローの設計

法要弁当の最大の強みは、同じ施主から繰り返し注文が来る構造にあります。四十九日で初回受注し、品質と対応に満足してもらえれば一周忌・三回忌・七回忌と同じ施主からの受注が続きます。

お寺・葬儀社 に挨拶・登録 施主へ紹介 初回受注 品質・時間厳守 で信頼を得る 三回忌・七回忌 →同施主が再依頼 住職・葬儀社から 口コミで広がる

継続フローを安定させる鍵は、納品後のフォローです。法要終了後に「本日はご利用いただきありがとうございました。次の年忌の際もお役に立てればと思っております」という一言を添えた礼状を送るだけで、施主の記憶に残ります。住職・葬儀社との関係も、年に一度の挨拶や季節メニューの案内を継続することで「忘れられない業者」として定着していきます。

よくある質問

お寺への仕出し弁当営業について、よく寄せられる質問をまとめました。

お寺への挨拶はどうやって始めればいいですか?

まず近隣のお寺を10〜20件リストアップし、「法要の際の仕出し弁当をご提案したく参りました」と直接訪問するのが最も確実です。住職が不在のことも多いため、午前中の早い時間(10時前後)か夕方の法務が落ち着く時間帯に伺うとつながりやすくなります。名刺と1枚のメニュー案内(精進料理対応・高齢者向け配慮・アレルギー対応の可否を明記したもの)を持参すると、住職の印象に残りやすくなります。

精進料理を作れなければお寺への営業は難しいですか?

精進料理を提供できなくても受注は可能です。現代の法要では、四十九日後は通常の料理を出すケースが主流になっています。ただし、禁忌食材(鯛・伊勢海老・お赤飯・昆布など)を避けた上品な和食弁当を提案できれば、精進料理に近い対応として受け入れられます。「精進料理対応も相談可能」と伝えつつ、標準メニューは落ち着いた和食で提案するのが現実的な方法です。

葬儀社との提携関係はどう作ればいいですか?

近隣の葬儀社に「法要弁当の紹介業者として登録させてください」と訪問することから始めます。葬儀社にとっては施主への食事の手配が課題になることも多く、信頼できる仕出し業者リストを持っていると担当者が助かります。紹介料(受注額の5〜10%など)の設定を提案することで、葬儀社側にも紹介するメリットが生まれます。まず1社との関係を作ると、その後は口コミで別の葬儀社にも広がることがあります。

法要弁当はいつ頃から受注が増えますか?

春彼岸(3月)と秋彼岸(9月)、お盆(7〜8月)が最も受注が集中する時期です。それぞれの2〜3週間前から、お寺や葬儀社に「今年の〇〇に向けた弁当のご用意が整っています」と案内を入れると需要に乗りやすくなります。ただし、年忌法要(一周忌・三回忌・七回忌)は年中発生するため、一度登録してもらえれば通年で継続的な受注につながります。

「禁忌を知っている業者」が選ばれ続ける

お寺・法要への仕出し弁当営業は、競合が少なく単価が高く継続性のある、三拍子揃った営業先です。難しく考える必要はなく、まず近隣のお寺と葬儀社に「弁当業者として認知してもらう」ことが最初のステップです。禁忌食材の知識と落ち着いた和食への対応力があれば、精進料理を専門としていなくても十分戦えます。

お寺・葬儀社への営業アプローチから提案資料の作成まで、私たちはワンストップでサポートしています。「どこから手をつければいいか分からない」場合も、まず無料相談でお気軽にご連絡ください。

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